事例:長岡西病院
新潟県長岡市にある長岡西病院では、
東日本大震災を契機に、災害時の食事提供体制について根本的な見直しを行いました。
同院は回復期リハビリテーション病棟や療養病棟を有し、高齢者や嚥下機能に課題を持つ患者が多いという特性があります。
そのため、非常時であっても「単に食料を確保する」だけでなく、患者の状態に応じた食事をどう提供できるかが重要な課題でした。
従来、同院ではレトルト食品や缶詰を中心とした非常食を備蓄していましたが、実際の運用においては、次のような課題が顕在化していました。
特に、患者の状態に応じた食形態(きざみ食・ミキサー食等)への対応は、非常時において大きな不安要素となっていました。
こうした課題を踏まえ、同院ではフリーズドライ食品を災害時にどこまで活用できるかという観点から、
具体的な検証を行いました。
検証では、フリーズドライ食品を復元する前後の段階で、
といった点を一つひとつ確認しています。
その結果、復元前の段階で加工を行うことで、比較的容易に嚥下困難食へ対応できるという見通しが得られました。
同院の取り組みで特徴的なのは、非常食そのものだけでなく、災害時の献立を事前に設計した点です。
このように、「非常食はあくまで非常時の一部である」という前提に立ち、
栄養部門として現実的に運用できる体制を重視しました。
検証結果を踏まえ、同院では長期保存が可能なフリーズドライ食品を中心とした備蓄体制へ移行しました。
これらの点が、導入判断の大きな要因となっています。
長岡西病院の事例は、
非常食を「保管するもの」としてではなく、「実際に使うことを前提とした備え」として捉え直した点に特徴があります。
こうした視点は、医療機関に限らず、介護施設や福祉施設においても参考となるものです。
出典・参考資料
※本ページは、『ヘルスケアレストラン』2012年5月号(発行:株式会社ヘルスケア総合政策研究所)に掲載された
長岡西病院の取り組みに関する記事内容を参考に、導入背景および検証の考え方をWeb向けに再構成したものです。
資料① 事例:長岡西病院(ヘルスケアレストラン2012年5月号)
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